パナソニック

| 会社名 | パナソニック ホールディングス株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 〒571-8501 大阪府門真市大字門真1006番地 |
| 代表取締役 社長執行役員 グループCEO | 楠見 雄規 |
| 設立 | 1935年(昭和10年)12月15日 |
| 創業 | 1918年(大正7年)3月7日 |
| 資本金 | 2,596億円 |
| 従業員数 | 207,548名(連結) |
| グループ会社数 | 501社 (親会社および連結子会社) |
| 売上高 | 8兆4,582億円 |
経営理念
私たちの使命は、創業者の松下 幸之助が提唱した「物心一如の繁栄」すなわち「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現です。この実現のため、創業者によっ て確立された経営理念を実践するにあたっての考え方や行動指針を策定しています。


パナソニックグループの経営基本方針
1. 企業の使命
企業はなぜ存在するのでしょうか。私たちの創業者、松下幸之助は、「より豊かなくらしをおくりたい」という人々の願いを満たしていくところに、企業の役割、使命があると考えました。
すなわち、人々の生活に役立つ優れた品質の商品やサービスを、適正な価格で、過不足なく供給し、社会の発展に貢献するのが企業の本来の使命だという考えに至ったのです。そして、こうした使命を持つ企業の持ち主は、企業自身ではなく、社会のものであると考え、これを、「企業は社会の公器」という言葉で表しました。
企業が「社会の公器」であると考えれば、企業の活動に必要な経営資源である、人材、資金、土地、物資などは、社会からお預かりしたものとなります。社会からお預かりした資源を使って活動を行う以上、企業はそれらを最大限に活かしきり、その活動からプラスを生み出して、社会に貢献しなければならないのです。
一般に、企業の目的は利益の追求だとする見方があります。しかし、パナソニックグループは利益を「社会に貢献した報酬として社会から与えられるもの」と考えています。すなわち、社会への貢献の度合いに応じて利益も大きくなり、逆に、利益を生んでいない状態は、企業がその社会的責任を果たしていない、あるいは社会的責任を果たす力が不足している状態であり、ただちに改革が必要であると認識することができます。
また、企業は顧客、事業パートナー、株主、社会など、多くの関係先とさまざまな形の関係を保ちながら経営を行っています。「社会の公器」である企業は、そうした関係先の犠牲の上に自らの発展を図ることは社会から認められず、全ての関係先と共に発展していくことこそ、企業を長きにわたって発展させる唯一の道なのです。
企業が社会的な責任を果たしていく担い手は、そこに働く人々です。変化し続ける社会において、一人ひとりが与えられた仕事をただ守り、こなしているだけでは、社会に対してプラスを生み出し続け、企業の社会的責任を果たすことはできません。企業に働く一人ひとりが、日々、少しでも自らの仕事をより良くしていくことが、人々のくらしや社会の向上、発展につながっていくのです。
2. パナソニックグループの使命と今なすべきこと
創業者は、事業の真の使命について思索を続け、1932年5月5日、当時の全店員を集めて、力強く宣言しました。パナソニックグループではこれを、「真の使命を知った」という意味で、「創業命知」と呼んでいます。
創業者は、「われわれ産業人の使命は貧乏を克服し、富を増大することであり、そのためにのみ、企業は繁栄していくことを許される」と語り、当時の日本における水道の水のように、限りなく物資の価格を安くすること、すなわち、「物資の生産に次ぐ生産」によって、貧乏の克服を実現しようと訴えました。
しかし、この「水道哲学」の考え方に込められた創業者の真意は、その目指すところとして示された「人間の幸福は、物心両面の豊かさによって維持され向上が続けられる。精神的な安定と、物資の供給が相まって、初めて人生の幸福が安定する」という言葉にあります。
創業者はこの使命の達成に向けて、25年を1節とし、 それを10節繰り返して「楽土」、すなわち「理想の社会」の建設を目指す、「250年計画」を打ち出しました。さらに、250年計画は最初の250年で終わりではなく、次の250年に至っても、より高い理想に向かって、その時代の理想に合ったやり方で邁進すべきであると説いたのです。
「水道哲学」が説かれたのはおよそ90年前のことですが、物心両面の豊かさの実現を目指すという考え方は、現代においても決して前時代的ではありません。
実際、先進諸国を中心に、社会は物で満たされていきましたが、特に、年々急速に進む環境破壊やエネルギーの枯渇を考えれば、 私たちの子供や孫、さらにその次の世代までが今と同じような豊かな生活を送り続けることに大きな不安が残ります。
今日に至るまで私たちは、豊かさを追求する上で、物をお届けすることを中心に活動してきましたが、「理想の社会」からはほど遠い状況だと認識しなければなりません。しかし、来た道を逆戻りすることはできません。私たちは、今の場所から「物心一如」、すなわち物と心の両面での豊かさに満ちた「理想の社会」の姿を再び思い描き、その実現に向けて邁進していかねばならないのです。
私たちが「理想の社会」の実現を目指すには、時々の社会課題に正面から向き合い、その解決に貢献していく必要があります。中でも、21世紀に最優先で取り組んでいくべきは地球環境問題です。
パナソニックグループは1991年に世界に先駆けて環境憲章を制定し、この課題と長く向き合ってきました。今後も、環境問題の解決をリードする会社となるべく、商品やサービスを通じた環境負荷の軽減や、生産活動におけるエネルギーの低減をはじめ、さまざまな観点で積極的な取り組みを進めていく必要があります。
3. 綱領
パナソニックグループの事業の目的と使命は創業命知の思いであり、それを端的に表したものが綱領です。綱領は、あらゆる経営活動の指針として、会社の進路を決定する上での基本中の基本でもあります。
産業人たるの本分に徹し 社会生活の改善と向上を図り 世界文化の進展に寄与せんことを期す
この言葉が意味するところは、「私たちは企業人として、社会の発展に貢献するという意識を持って、この使命をたゆみなく実践し続けていく」ということです。
私たちはどこよりも良い商品を、どこよりも良いサービスでもって社会に提供し、人々の生活の改善と向上を図り、その結果、世界の各国により高い文化社会が築かれることを目指して、日々その進歩に向けて努力を続けなくてはならないのです。
4. 信条・七精神
パナソニックグループの従業員である私たちが、日常の業務を実践していく上での心構えを示したのが、「信条」と「私たちの遵奉すべき精神(七精神)」です。
信条:向上発展は各員の和親協力を得るに非ざれば得難し 各員至誠を旨とし一致団結社務に服すること
事業を通じ社会の発展に貢献していくためには、まず全員が協力し、心を合わせて毎日の仕事に誠実に取り組むことが前提となります。それぞれの組織が高い目標を持ち、メンバーはそれを自らのものとして心の底から理解し、さらにメンバーの間に信頼に基づくチームワークがあってはじめて、組織の目標、ひいては社会の発展が実現できます。
産業報国の精神:産業報国は当社綱領に示す処にして 我等産業人たるものは本精神を第一義とせざるべからず
私たちの使命は、「理想の社会」の実現に向け、事業を通じて、世界の国々の発展と繁栄と、地球環境との調和に貢献することです。この自覚を常に持ち、私たちは、どこよりも良い品質・コスト・サービスを実現すべく、日々の業務に取り組む必要があります。
公明正大の精神:公明正大は人間処世の大本(たいほん)にして 如何に学識才能を有するも此の精神なきものは以て範とするに足らず
私たちは、社会の規範や秩序を守るのは当然として、私心にとらわれず公平で偏りなく、正々堂々と活動を進めなくてはなりません。常に誠実でフェアプレーに徹した行動をすることが大切です。仮に豊富な知識を持ち、また才能が優れていたとしても、この考え方を持たない人にパナソニックグループの一員としての資格はありません。
和親一致の精神:和親一致は既に当社信条に掲ぐる処 個々に如何なる優秀の人材を聚(あつ)むるも 此の精神に欠くるあらば 所謂烏合の衆にして何等の力なし
私たちは、一人ひとりの力を合わせ、チームワークを高めることで、より大きな成果を生み出すことができます。多様な意見、多様な個性を活かし、お互いが心を一つに協力し合うことが大切です。それができなければ、いかに優秀な人材が集まっていても、組織として力を発揮することはできません。
力闘向上の精神:我等使命の達成には徹底的力闘こそ唯一の要諦にして 真の平和も向上も此の精神なくては嬴(か)ち得られざるべし
私たちは、使命の達成に向けて、力の限り努力を重ね、困難を乗り越え、前進し続けなければなりません。どんな仕事でも、常に真剣に学び、考え、かつ強い熱意のもとに実践の努力を尽くすことで、そこから新しい創意工夫が生まれ、さらに進歩向上をもたらすことができるのです。
礼節謙譲の精神:人にして礼節を紊(みだ)り謙譲の心なくんば社会の秩序は整わざるべし 正しき礼儀と謙譲の徳の存する処 社会を情操的に美化せしめ 以て潤いある人生を現出し得るものなり
私たちは、礼儀を重んじ、謙虚な気持ちを持って仕事に取り組む必要があります。日常から、常に相手を尊重し、誰に対しても敬意を持って接するとともに、思い上がった振る舞いを慎み、自らを厳しく反省する態度を心がけることが大切です。
順応同化の精神:進歩発達は自然の摂理に順応同化するにあらざれば得難し 社会の大勢に即せず人為に偏(へん)する如きにては決して成功は望み得ざるべし
私たちは、社会の変化や進化を正しく把握し、適応し続けなければなりません。そのためには、起きている物事の一面だけを見るのではなく、背後にある大きな流れとその本質をつかむことが大切です。
私心や思い込みにとらわれることなく、物事をあるがままに客観的に捉えて正面から向き合う必要があります。また、日々進歩、発展していく社会に適応するために、私たちも、日々進歩する強い意欲と努力することを怠ってはなりません。
感謝報恩の精神:感謝報恩の念は吾人(ごじん)に無限の悦びと活力を与うるものにして此の念深き処如何なる艱難(かんなん)をも克服するを得 真の幸福を招来する根源となるものなり
私たちの日常の仕事や生活は、同僚や多くの関係先、家族、そして広く社会の人々のおかげで成り立っています。いただいた支持や支援に対し、常に、「ありがとう」の気持ちで、その恩に報いることが大切です。
互いに感謝し合うこと、そして多くの方々からのご恩に報いるという気持ちを持って私たちが社会を発展させていくことが、私たちに限りない喜びと、どんな困難をも乗り越える力や勇気を与えてくれるのです。
5. パナソニックグループの「経営基本方針」
パナソニックグループでは、綱領・信条・七精神を中心に、その実践にあたっての考え方までを含めて、「経営基本方針」として定義しています。創業者の片腕として、戦前から戦後の復興期、拡大発展期を実務面から支えた髙橋荒太郎元会長は、経営基本方針の実践について、次のように語っています。
厳しい競争の中で誰にも負けない立派な仕事をして、消費者の皆さんに喜んで使っていただけるような仕事をしていけば必ず報酬をいただけるのだ。報酬がいただけないのであれば、そういう仕事をしていない証拠だ。だからメスを入れて解決せねばいけない。
我々は利益を追うことが目的ではなく、会社を大きくすることが目的ではなく、すべて消費者の皆さんの厳選に入選するような立派な仕事をしていく。人々の生活を豊かにし、生活を改善向上し、文化を進展させてゆくような仕事をしていけば、必ず報酬はいただけるのだ。
その報酬がいただけないことでは絶対基本が誤っているのだ、と考えるとそこからいろいろな改革が生まれてくる。「いや業界が悪い」「競争会社がダンピングをするから市場が混乱する」と、他に責任をもっていったのでは誤った経営になる。
この言葉にも示されている通り、私たちは、理想の社会を目指し、社会の発展に貢献していくために、品質・コスト・サービスで誰にも負けない、お客様に選ばれる仕事をして、その進歩に向けて、たゆみなく改革・改善を重ねていかねばなりません。
もしも製品が売れなければ、製品を通じた社会への発展に貢献していないことになり、企業としての本分を果たしているとは言えません。そのような場合、ただ単に販売価格を引き下げて売ればよいというような考え方は許されません。まずその前に、コストの合理化、品質性能の向上、またサービスの徹底に努力を払うことが重要です。
すなわち、経営基本方針にのっとって仕事をする以上は、原価が高いことや、品質性能がよくないことを、そのまま放っておくことは許されないのであって、私たちはその合理化・改善に努力しなくてはなりません。
もちろんコストの合理化や品質性能の改善は容易ではありませんが、経営基本方針を守り抜いて徹底して実践するという決意があれば、創意工夫がそこから生まれ、進歩への正しい努力をたゆみなく続けることができるはずです。
また、私たちは、いかに事業が拡大し組織が大きくなっても、事業の原点は個人で営む商売と同じであり、お客様あっての商売という本質は同じであると認識する必要があります。
1935年、松下電器の株式会社組織への移行に際して制定された「基本内規」の中に、以下の条文があります。
松下電器ガ将来如何ニ大ヲナストモ常ニ一商人ナリトノ観念ヲ忘レズ従業員マタソノ店員タル事ヲ自覚シテ質実謙譲ヲ旨トシテ業務ニ処スル事
「一商人」の具体的な要件として、創業者は以下の3点を挙げています。
- 商売の意義がわかること
- お客様の心が読めること
- 人よりも頭が下がること
自分たちの商売は何のためにあるのかという存在意義をしっかりと認識し、お客様がどう考えているのかについて人一倍敏感となり、そして常に謙虚に感謝の心を忘れない、私たち一人ひとりがこのような心構えを持つことが求められているのです。
6. 経営基本方針の実践
経営基本方針は、実践してはじめて身についていくものです。髙橋荒太郎元会長は、「これは頭で覚えていても何の役にも立たないものである。それを不動の”よりどころ”とするには、自ら進んで実践し、体で覚えていくことが大切である」と語り、自身も数多くのグループ企業の再建や発展を実現しました。
ここでは、経営基本方針の実践において、前提として理解しておくべき要諦を説明します。
(1)「実現すべき未来」の姿を思い描き、本質的なお客様価値を追求
私たちが目指すのは、物も心も豊かな「理想の社会」の実現です。それは個々の事業においても同じであり、それぞれに理想とする未来を描き、その実現にむけて邁進していくことが必要です。
ここでいう理想の未来とは、現状の延長線上にあるものではなく、自分たちだけの視点で考えるものでもありません。未来における人々のくらし、社会、地球環境がどのような姿になるべきか、どのような姿になれば、私たちの子供や孫たちまで、物も心も今よりももっと豊かなくらしができるようになるのか? 人間を中心に置いた、実現すべき未来の姿を思い描く必要があります。
そこから逆算して、自分の事業がどのようなお役立ちをすべきか、誰にも負けないお役立ちをするためには自分の事業はどのように変革をして競争力を磨き上げるべきか、どのような手段をとるべきかを考え抜き、徹底して実践していかねばなりません。
理想の未来を、具体的な自事業の商品やサービスを通じて実現するためには、本質的なお客様価値の追求が求められます。本質的なお客様価値とは、過剰な性能や品質の追求ではありません。また、お客様に言われたことをそのままに実現することでもありません。真にお客様に寄り添い、お客様の困りごとや課題の本質、そして、お客様の将来を見通して、お客様に本当にお役立ちするものを具現化することです。
現在のお客様の声をしっかりと聞き、お客様の立場に立って、商品をより良くしていくことは必要です。一方で「真にお客様に寄り添う」とは、お客様のために未来のくらしや社会を変革させることまでを考え、その実現を目指して私たちがお客様のために果敢に挑戦するということです。
パナソニックグループには、このような考え方で発展してきた事業が数多くあります。例えばモーター事業。創業者は1930年代、今後、一つの家に平均10台のモーターが使われる日が必ず来るという未来の姿を思い描き、モーター事業を立ち上げました。また、同時期、「人々が情報にアクセスしやすくなる」姿に向けて、従来の半値で多くの家庭にラジオを届けるという目標を掲げ、原価の半減を実現しています。
実現すべき未来への道のりは長く険しいものです。実際、ゼロからスタートしたモーター事業は当初不振が続き、社内からも「工場を閉鎖すべき」という声があがるような状態でした。
しかし、髙橋荒太郎元会長が、経営基本方針の実践、すなわち誰にも負けない品質・コスト・サービスの実現を徹底すべく事業部の全従業員に語りかけ、製造、技術、販売、皆がそれに応え、懸命に努力を惜しまず改善し続けたことで、いくら増産しても追いつかないほど好況を呈するようになりました。そこに至るまで約20年かかりましたが、モーター事業の発展が、その後の家電事業の発展に大きく貢献することとなったのです。
このように、私たちは、それぞれの事業において、実現すべき未来の姿を思い描き、本質的なお客様価値を追求していかねばなりません。
(2)「社会正義」と「共存共栄」の実践
私たちが社会から経営資源をお預かりして事業を行う以上、これらを社会のために正しく運営するとともに、その関係先に対して持つ責任を完全に果たすことが求められます。
法令や社会道徳に反しないことはもちろん、「社会のために何が正しいのか」を常に考え、正しい知識を学び、実践していかなければなりません。創業者は、「社会正義」という言葉で、その重要性を説いています。従業員の心身の健康を守ることは大前提として、「社会正義」をたゆまず実践することが、社会や業界、お取引先様の真の発展に貢献をすることとなるのです。
また、私たちが事業を行う上で特に密接な関わりを持つ、材料を供給いただく会社や仕事をお願いする共栄会社、派遣・請負会社、商品を販売いただく販売店や代理店などとの関係においては、ともに繁栄・発展を目指すという考え方に立ち、実践していかねばなりません。
社会の発展を目指す同志として、これらの関係先との間には、率直な意思の疎通と相互理解、そして、商品や技術、仕事の改善などについての相互の啓発が欠かせません。こうして、それぞれが自主性を持ちながらも協力し合い、お互いを高め合って総合力を発揮することが、社会に対してより大きな役割を果たすことにつながります。これが、パナソニックグループにおける、「共存共栄」の基本的な考え方です。
(3)ムダ・滞留・手戻りを撲滅する
「1.企業の使命」で述べた私たちの利益に対する考え方からすれば、赤字は「罪悪」と考えなくてはなりません。しかし、いくら多くの利益を出している事業でも、その事業にムダや滞留が多くあるのであれば、本来はもっと高い利益を出せるはずなのに、そこに甘んじているに過ぎません。従業員や株主、社会に還元したり、より多くのお客様や将来の社会に貢献したりするためのお金を稼げていないという観点で、これもやはり「罪悪」なのです。
このように、赤字が罪悪であるのは当然として、それ以上に、事業にムダや滞留、仕事の手戻りを生じさせていること自体が、「罪悪」なのです。たとえ一人ひとりの仕事がいかに小さいものであっても、それらは全て社会の人々のために存在するものであり、常に社会の発展につながっています。
このように考えると、私たちの事業活動には、本来一点のムダも許されないはずであり、日々、一人ひとりが一秒一滴のムダに気付き、それをなくすべく改善を進めていく必要があります。したがって私たちは、たとえネジ1本、紙1枚の扱いでも、その仕事は社会の発展につながるべきものであると理解し、常に最善の仕事を行うよう努力すべきです。
もちろん、仕事の進め方は、時代と共に変わっていきますが、いつの時代も、徹底したムダや滞留、手戻りの撲滅を通じ、仕事と事業のスピードを高め、現場の競争力を強化し、社会に貢献していかねばなりません。
(4)社会の変化に対応する
社会は日々変化しており、そのスピードは年々加速しています。そのような変化の中で、衰退・消滅していくものもあれば、新しく生まれるものもありますが、全体としては、絶えず社会は進化、発展していると言えます。
また、昨今では地球環境問題のように、発展の反動として生じている社会課題も多くあります。しかし、そうした課題も解決していくべきものとして向き合い、より良い対応や新たな道を目指していくものと捉えれば、やはり私たちの社会は、日々変化しながら発展し続けていると言えるのです。創業者は、世の中の万物に「生成発展」の原理が働いていると考えていました。
私たちは、物も心も豊かな「理想の社会」の実現に向けて、それぞれの事業において、実現すべき未来を描き、お客様の将来を見通して、お客様に本当にお役立ちする商品やサービスをお届けしていくことを目指しています。その中で、私たちにとってチャンスとなる変化にも、脅威となる変化にも直面することになります。
そのような変化やその兆しに対して、起きていることを表層的に捉えるのではなく、まず、あるがままに客観的に捉えて真っ直ぐに正面から向き合い、その上で背後にある大きな流れをつかむことが重要です。そして変化に対応するために、今までうまくいっていたやり方であっても、時としてやめることを考えなければなりません。
やめるべきは勇気をもってやめ、一日一日を、「日に新た」に、新しい気持ち、新しいやり方で歩んでいく。私たちには、このような心構えで、社会の変化に関心を持ち、絶えず熱意をもって挑戦し続けていくことが求められているのです。
7. お客様大事
全ての事業は、お客様に商品やサービスを選んでいただき、購入していただくことで成り立っています。これは売り切りの商品であれ、お客様にご契約いただいて定期的に代金をお支払いいただくサービスでも同じです。
ですから、そのような大切なお客様に対して、常にお客様の身になって考え、真心の行きとどいたサービスを行い、何かあれば機敏かつ適切に対応するのは、商売を行う上で当然のことです。
そうした心構えが、どこよりもしっかり実践できてこそ、お客様からの信頼が得られ、引き続きお客様に選んでいただくことができます。また、お客様からの「パナソニックを選んで良かった」という声が広がれば、私たちの事業の成長と発展が許されるということになります。
創業者は商売をする上での心構えについても多くの言葉を残していますが、その中で、「お客様大事」の考え方について、次のように語っています。
お客様に喜びを与えることに存在価値がある
お客様に商品を販売するということは、単に商品の価値について納得してもらうだけでなく、喜びや安心という気持ちも持ってもらわないといけない。この喜びというところに、莫大な価値がある。そのために、伝え方やサービスについても、よく考えないといけない。そして、そのように仕事をすることで、我々もまた、利益以外の喜びを得ることができるのである。
お客様の番頭になる
商売をするにあたって、扱い商品を十分吟味し、自信をもって販売することが大切なのは言うまでもないが、その際の心がけとして、買う人の身になって、いわばお客様の番頭*になったつもりで吟味することが大事である。自分がお客様の番頭だと考えれば、お客様はいま何を必要としているか、どの程度のものをどれだけ欲しているかということを察知しつつ商品を吟味し、お客様の益になるよう、配慮がしやすくなる。
*番頭:商店において、使用人(社員)のうち、営業・経理など、店の全てを預かる者。
お客様を大事にする心から発展が生まれる
一生懸命つくった商品についてお客様からほめてもらう喜びは、買っていただけるといううれしさよりもうれしいものである。会社がどんなに大きくなっても、一人ひとりの社員がお客様の要望に対して謙虚に耳を傾けることが大切である。そうすることで、お客様からのさらなる支持が得られ、それが次から次へと伝播することで、会社が発展していくのである。
お客様を粗末にする会社は崩壊する
仮に値段の同じうどん屋があったとして、親切でお客様を大事にする店と客扱いをぞんざいにするような店、どちらに人が集まるかというと、お客様を大事にする店の方である。松下電器がいかに大きくなっても、その真の姿というものは、今申し上げた、お客様を大事にするうどん屋の態度と変わってはならない。単に人数を誇る、販売額を誇るというような状態で皆が油断をして、そして客扱いを粗末にするというようなことがあると、いくばくもなしにこの会社というものは崩壊していくと思う。
私たちは、会社がいかに大きくなり、その組織が複雑になっても、一人ひとりが、お客様を大事にする心構えを持って、日々の仕事に取り組まねばなりません。また、それぞれの事業が成長していない状況であれば、それは真にお客様大事という考えで事業を進めることができていない、どこかが悪いところがあってお客様の全幅の信頼を得られていないと考えて、その原因を究明し速やかに改めなければならないのです。
8. 自主責任経営
パナソニックグループにおいて、経営は経営者だけのものではありません。私たち一人ひとりの社員が、自らを自らの仕事の責任者・経営者と自覚して仕事に取り組み、会社の方針に則りつつも、責任をもって自主的な経営を行う。これが自主責任経営の基本的な考え方です。
あらゆる組織において、上位の組織の理念や方針は踏まえながらも、一人ひとりが自分の事業であるとの意識をもって仕事をし、自ら改善を重ねていく必要があるのです。自主責任経営はパナソニックグループの経営の根本の一つであり、人材を育んできた風土でもあります。
事業において自主責任経営を徹底する要諦として、創業者は「まず経営者自らがしっかりした使命感、経営理念を持ち、それを常に従業員に訴え、浸透させること」「思い切って部下に仕事を任せ、自分の責任と権限において自主性を持った仕事ができるようにしていくこと」を説きました。
人間は、自分がやるべきことを見いだし、その達成の意義を自覚し強い意欲を感じたとき、進んで知恵をしぼり、工夫を重ねて大きな力を発揮するものです。したがって、上司が部下に仕事を任せる上でも、そのような意欲を持てるように心がける必要があります。そうすることで、一人ひとりが働くことにやりがいを感じ、仕事を通じての喜びや幸福につながるという考え方が、自主責任経営の根底にあります。
創業者は社員一人ひとりの仕事への向き合い方を「社員稼業」という言葉で表し、「一人ひとりが一つの独立経営体の主人公であり、経営者である」という心意気で仕事に取り組み、ものを見、判断してほしいと訴えました。
社員稼業を実践していくにあたっては、任務を実行する一人ひとりが、全能力を傾けてより良い方法・手段を生み出し、それを果敢に実行し、より大きな成果をあげることを使命とする、このような責任感を持つことが不可欠です。
この責任感について、かつて、電子レンジの事業を事業部設立から担当しグローバル事業に育て上げ、後に松下住設機器の社長を務めた小川守正さんは、「自主責任感」と名付けました。私たちは、一人ひとりがこの自主責任感を持ち、社員稼業を実践していかねばなりません。
また、創業者は若い社員に社員稼業について伝える際、独立した経営体を「夜鳴きうどん屋*」に例え、自ら進んでうどんを売り、お客様に「今日の味はどうですか」と聞き、その声をもとに改善を重ねていく、そのような努力、熱意が必要だと呼びかけました。
たとえ大きな組織の一員であっても、与えられた仕事をこなし、決められた仕組みや手順を守るだけでは十分ではありません。それらをより良いものにしていくべく、私たち一人ひとりが考えて改善を積み重ね続けることが欠かせません。
日々変化・発展し続けていく社会において、自分だけの考え方・目線にとどまって仕事をしているのでは、お客様から選ばれ続けることはかないません。「今日の最善は明日になればもう最善ではない。明日は明日の最善を生み出していかなければならない」と考え、常に高みを目指していく必要があるのです。
*夜間に移動式屋台で営業するうどん屋のこと。鳴らす笛が「夜鳴き」と言われた。
自主責任経営の考え方を形にしたのが、1933年に導入された「事業部制」です。事業部制は、会社を製品別に分け、開発から生産、販売、収支の管理までを一貫して担当する、独立採算の組織制度です。事業部には自主責任の経営が求められましたが、それによって事業部長や社員の育成にも結び付き、今日のパナソニックグループがあるのです。
9. 衆知を集めた全員経営
パナソニックグループでは、「自主責任経営」の徹底にあたり、一人ひとりの社員が、自らを自らの仕事の責任者・経営者と自覚して仕事に取り組む「社員稼業」の実践とともに、一人ひとりの知恵を結集して経営を行うこと、すなわち衆知を集めて経営に活かすことを大切にしています。創業者も、「最高の経営は衆知による経営である」という言葉を残しています。
「自主責任感」を持って仕事にあたることは、「社員稼業」の実践において不可欠であり、一人ひとりが、誰にも負けない仕事を目指し、自らを磨き続けていく必要があります。しかし、いかに能力のある人であっても、1人の知恵には限りがあります。独善的な経営や仕事は、一時的にはうまくいったとしても、いずれ独りよがりの弊害が生まれ、長続きはしません。
それよりも、多くの知恵を集めて質の高い意思決定を迅速に行うことが、誰にも負けないスピードで社会への貢献を果たし続けていくことにつながります。
衆知を集めるためにはまず、上司の立場にある人が部下と協力し、各自の良さを活かすことが大切です。全ての人の才能を最大限発揮させるには、部下を信頼し、責任と権限を大幅に与え、常に適切な要望を伝えて、各自がそれぞれの持ち場で、積極的に創意工夫が生み出せるように気付きを与えることが、上司には求められます。
そして部下の進言や提言には真剣に耳を傾け、できる限りこれをとりあげる努力を尽くす一方、採用できない場合には、その理由を十分に説明し、部下が意欲と自主性を失わず、一段と積極的に活動しうるよう、配慮せねばなりません。
会社や組織の方針を浸透させるために、上司が部下にそれを伝える、「上意下達」は必要です。しかし、上司は指示するだけ、部下もそれに従うだけにとどまっていては、発展はありません。それだけではなく、「下意上達」、すなわち部下からも上司に対し、言うべきことが言える風土が、衆知を集めた全員経営には不可欠です。
たとえ新入社員であっても、一人ひとりが一つの独立経営体の主人公であり、経営者であるという「社員稼業」の心構えを持ち、改善すべきと思ったことを提案するなど、部下にも、主体的な経営への参画が求められるのです。
また、多様な意見や気付きを集めることも大切です。世界各国の市場でお客様と向き合う私たちが、加速的に進化・発展する社会の中でお客様に選ばれ続けるためには、私たち自身が、多様なものの見方・考え方で仕事に臨む必要があります。多様な意見や気付きを生むのは、多様な個性です。一人ひとりの個性を互いに受け入れ、尊重することが欠かせません。
多様な個性を活かすことで、知恵は集まり、組織も進化し続けることができます。すなわち、多様性が競争力の強化につながるのです。また、多様性を活かすために、上司には一人ひとりの個性によって異なる障壁を取り払い、挑戦する機会が得られるように支援していくことが求められます。
そして、組織において「下意上達」がいきわたり、多様性が活かされるためには、組織の一人ひとりが「自分は、この組織の中で言うべきことをいつでも言える」と実感できる状態を目指す必要があります。職位の上下に関係なく課題が共有され、あるべき姿や進むべき方針・手段が活発に議論され、上司も部下も、上位の組織の指示・方針に忖度(そんたく)したり盲目的に従うことなく、常に、正しい意見交換がなされてこそ、衆知が集まるのです。
衆知を集める上で前提となるのは、上司も部下も、私心や思い込みにとらわれることなく、あるがままに、客観的に物事と向き合うことです。すなわち、「素直な心」を持って仕事にあたることが大切です。
グループの全ての部門で真の衆知による全員経営を実践することで、誰にも負けない、お客様に選ばれる品質・コスト・サービスを実現していこうではありませんか。
10. 人をつくり人を活かす
(1)パナソニックグループの人に対する考え方
会社の総力とは、一人ひとりの力の結集です。したがって、総力を高めるためには、一人ひとりが自ら仕事において、やるべきことを見いだし、主体的にその能力の全てを発揮して改善を重ねることが必要です。
そして、社員一人ひとりの目標と会社の目指す方向性が一致し、さらに言えば、個人の目標の延長線上に会社の目標がある姿になってこそ、一人ひとりの努力が結集でき、組織として、お客様に選ばれる、誰にも負けない立派な仕事ができるようになるのです。
そのためには、上司は部下一人ひとりの個性と素質をよく理解し、それぞれの優れた点を輝かせ、やりがいを持って能力を発揮してもらえるように心がけねばなりません。同時に部下には、自分の可能性を信じ、自らを磨き続けることが求められるのです。
すなわち、パナソニックグループの成長を担うのは、私たち一人ひとりの社員なのです。パナソニックグループが将来にわたり社会の発展に貢献し続けられるかどうかは、働く私たち一人ひとりの心構えと振る舞いにかかっています。
このような背景から、私たちの経営の根幹には、社会からお預かりした貴重な「人財」を育て、活かすことがあり、創業者は、「事業は人なり」という言葉を残しています。
「事業は人なり」:どんな経営でも適切な人を得てはじめて発展していくものである。いかに立派な歴史、伝統を持つ企業でも、その伝統を正しく受けついでいく人を得なければ、だんだんに衰微していってしまう。経営の組織とか手法とかももちろん大切であるが、それを活かすのはやはり人である。<中略>だから、事業経営においては、まず何よりも、人を求め、人を育てていかなくてはならないのである。
(2)自らを伸ばす
私たちは、パナソニックグループの一員として、経営基本方針に基づき、常に「素直な心」を持って、正しい価値判断を行い、日々の厳しい実践とその経験の謙虚な反省を通じて、能力を高めていかねばなりません。
特に「遵奉すべき精神(七精神)」は、パナソニックグループの一員として自己を育成するための指針であり、同時に、社会の発展への貢献を志す企業人としてよりよく生きるための指針でもあります。髙橋荒太郎元会長は、その実践の意義について、次のように語っています。
「七精神」は、経営基本方針の背景をなす精神である。例えば「産業報国の精神」の内容は、「綱領」の実践そのものであり、これを具体的に実践するということは、品質・コスト・サービスにおいて誰にも負けない、お客様に選ばれる仕事をするということである。このように理解すれば、「自分たちの作っている製品は、本当に社会に貢献しうるものなのか、今のような作り方でいいのか」といった反省が絶えずなされなければならない。こうした反省と検討が日々繰り返され、それを積み重ねていくことによって、創意工夫が生まれ、基本方針が具体的に仕事に反映していくわけである。したがって、明確な基本方針なくして人を育成することもできないのである。
会社には、人材育成を適宜、適切に行う義務があります。一方で、私たち一人ひとりも、向上心を持って、ありたい自分、なりたい自分を目指して努力し続けていこうではありませんか。
(3)人材育成の考え方
創業者は、パナソニックグループにおける人材育成の位置づけを、「物をつくる前に人をつくる」という言葉で示しました。いい製品をつくるためには、まずそれにふさわしい人をつくる必要があると考えたのです。
では、どのように人をつくり、活かしていくのか。その基本な考え方は、経営基本方針をよく理解し、これらに基づいて真剣に仕事に取り組み、謙虚に反省し、日々向上を目指し続けていく「人財」を育てていくことにあります。
人材育成にあたり大事なのは、思い切って部下に仕事を任せることです。これは、「自主責任経営」の要諦でもあります。人を育てるのは仕事の現場であり、仕事をより良く進める力をつけてもらうには、現場で自分事として取り組み、自分で考え、自分で実践しながら学んでいくことが必要です。
任せるということは、全てを部下に放り投げるという意味ではありません。上司は、最後の責任は自分が持つという自覚を持ちつつ、部下が自主性を持って自ら考え改善し続けるように働きかける必要があります。全てを教えるのではなく、考えさせ、気付きを与えて、自分のものにしてもらうためのコミュニケーションが重要です。
本人のことを考えて、時に厳しく接することも必要ですが、最も大切なことは、一人ひとりの部下が上司を信頼し、安心して自らの成長に向けて仕事に取り組めるように、誠意と愛情を持って接することです。
こうした「任せて任せず」の姿勢で上司が責任を果たすには、部下に先んじて、今後発生するリスクについて深く考えることも必要です。また、部下から教えられることもあり、上司自身の成長にもつながるのです。
実践の一つの事例として、佐賀工場設立のエピソードがあります。髙橋荒太郎元会長は、昭和30年代後半、担当していた九州松下電器の乾電池工場を佐賀県に設立するにあたり、30歳前後の若手を抜擢し、工場設立経験もない2人に、新工場の建物、設備の建設から製造開始まで、一切を任せました。
髙橋元会長は細かい条件はつけずに基本的な考え方だけを示し、一方で当初の建物の建設コスト案から半減を目指すように指示するなど、厳しい要望も伝えました。これに対して2人は奮闘し、創意工夫を重ね、結果、当初予算よりも少ない金額で、工場設立を成し遂げました。そして、その後も2人は経営者として、海外工場の立ち上げやグループ会社の経営に貢献していったのです。
人材を育てることは、上司の最も重要な仕事です。パナソニックグループは、「理想の社会」に向けて、社会の発展に貢献し続けることを目指しています。このように遠大な理想と目標を掲げる中で、私たち一人ひとりが事業に携わる期間は一瞬とも言えるものです。したがって、永続的に事業を続けていくという観点でも、上司は次の世代を託す部下を育成していかねばならないのです。
上司には、部下に自分を超えてもらうよう導く責任があります。社会の進化のスピードが加速する中で、今までのやり方が次の世代でも通用するとは考えられません。部下が責任ある立場に就いた時、その時々の困難な課題に臨機応変に対処できる力をつけてもらう必要があります。
他にも、人をつくり、人を活かすことにまつわる金言が、私たちには数多く残されています。ぜひ、人材育成と自らの研さんに活かしていただきたいと思います。
経営基本方針の実践を目指すための行動指針
パナソニックグループに集う私たちは、チームを持つマネージャーであるかどうかにかかわらず、一人ひとりがリーダーシップを発揮し、物と心が共に豊かな理想の社会の実現に向けて、全員の知恵を結集します。そのために、グループ共通の行動指針である「Panasonic Leadership Principles」をより良いものに常にアップデートし、日々実践していきます。
お客さま起点で考える
(Customer Focus)
私たちは、いつもお客さま起点で考えます。
お客さまの幸せをつくり続けるために、お客さまがまだ気づかれていない課題も深く理解し、お客さまの理想の未来を見据え、お客さまの期待を大きく超える行動を実践し続けます。
大胆に未来を描く
(Drives Vision)
私たちは、現状にとらわれることなく、周囲の想像を超えるくらい大胆に、ありたい理想の未来を描きます。
たとえ困難に思えても決してあきらめず、あらゆる可能性を模索しながら、理想の未来の実現に邁進します。
誠意をもって行動する
(Builds Trust)
私たちは、社会の一員であることを自覚し、おごることなく、誠意ある行動で信頼を得ます。
どんな些細なことでも疎かにせず、いつも「社会にとって正しいことは何か」を意識して行動します。
また、関係するすべての人々から謙虚に学び、丁寧な対話を通じて、協力し、互いに高め合い、社会の発展を目指します。
未来起点で行動する
(Strategic Thinking and Behavior)
私たちは、目の前のことだけにとらわれず変化の兆しをも察知し、社会全体の大局的な視点とともに、柔軟に物事をとらえます。
現状の延長線だけでアクションを考えるような短絡的な判断や手段は取らず、中長期的な思考と実践を怠りません。
いつも社会や技術の進化に好奇心を持ち、変化を先取りするために私たちの強みとなる能力を見極め、磨き続けることで新たな事業機会を切りひらきます。
世界一の生産性を追求する
(Best Work Processes)
私たちは、現状に満足することなく、あらゆる場面での生産性を目に見えるかたちで測定し、徹底的に追い求め、日々「自分の仕事は世界一のクオリティである」と誇れる成果を実現します。
現状維持は衰退であると心得て、ベストでないものがあれば、勇気をもって業務プロセスを改善します。
自主責任感をもつ
(Ownership)
私たちは、些細に見える仕事であっても、自分の仕事を自らが経営者であると自覚し、行動します。
「それは私の仕事ではありません」と決して言わず、一つひとつの仕事に意義を見いだします。
自分や組織だけではなく、関わるすべての人の幸せのため自主責任感をもって行動し続けます。
日に新たに挑む
(Evolution)
私たちは、今の能力や過去の経験に依存せず、視野を広げ、学び、変わり続けます。
今までのやり方にとらわれ、できない理由を探すのではなく、実現の方法を模索します。傍観者や評論家ではなく挑戦者となり、周囲の挑戦も後押しします。
衆知でより良い決断をする
(Harmonizes Wisdom)
私たちは、さらなる知恵を編み出すために、素直な心で相手の意見に耳を傾け、相手を尊重したうえで伝えるべきことを伝えます。
周囲との意見の対立を恐れず、最適な意思決定をスピーディーに行います。
違いを強みとして活かす
(Welcomes Uniqueness and Differences)
私たちは「違いは、チカラである」と考え、多様な個性を歓迎し、強みとして活かすことで新たな価値を生みだします。
自身の先入観や考え方の偏りに気づき、それらに左右されない公平な意思決定を行います。
「人」を第一に考える
(People First)
私たちは、日々の実践と謙虚な反省を通して、ありたい姿を探求し、実現します。メンバーに意見ややり方を押し付けず、仲間の可能性を信じ、思い切って仕事を任せます。
私たちは業務遂行にあたり、自分やメンバーの安全と健康を何よりも優先します。お互いに気を配り、助け合うことで全員が幸せに働ける環境を整えます。
結果にこだわる
(Drives Results)
私たちは、自らの役割や使命を強く認識し、達成すべき目標とその到達度を常に確認します。
成果につながらない行動をしている自分自身を決して看過しません。そして、どのような困難に直面しても臆することなく速やかに行動に移し、必ず結果に結びつけます。
ブランド
ブランドスローガン
幸せの、チカラに。
変化する世界の中でも お客様に寄り添い
持続可能な「幸せ」を生み出す「チカラ」であり続けたい
ブランドに対する5つの考え方
ブランドに対する基本的な考え方として、私たちは以下の5つの考え方を掲げています。
お客様に対する責任の表象である
商品にブランドを表示する意義は、それを生産、販売する当社の責任を明らかにし、商品の品質や内容の保証を表すことであります。
会社と商品の顔である
ブランドは、経営の基本理念に基づき、常に優良品を生産、販売している当社の諸活動の象徴であり、当社とお客様を結ぶ絆であります。
お客様からの信頼と満足の証である
ブランド力は、当社の企業活動がお客様にどれだけ受け入れられているか、商品がどれだけお役に立っているかの総和であり、社会からいただいた信頼と、お客様の満足の証であります。
会社のかけがえのない資産である
ブランドは、創業以来、先輩が築き上げてきたかけがえのない資産であります。すべての部門が、継続的努力を行うことによって、ブランド資産価値の向上を図っていかなければなりません。
社員の誇りである
ブランドは、よりよい商品づくりに打ち込む当社の強い意志を示すものであり、誇りであります。すべての社員は、常にブランドを意識して、真摯な行動を取らねばなりません。
Panasonicの由来
Panasonicブランド
Panasonic は、1955 年に輸出用スピーカーの名称とし て、Pan(汎、あまねく)とSonic(音)という言葉を 組み合わせ、「当社が創りだす 音をあまねく世界中へ」 という思いを込めて作成しました。その後Panasonic は、グローバルブランドとして、幅 広い地域・商品で使用されていましたが、2008年よりコーポレートブランドとして、2022年からはグループブランドとして位置づけられました。

Panasonicブルー
私たちは1974年からコーポレートカラーとしてPanasonicブルーを使用しています。未来感、期待感を象徴する夜明け、地平線から太陽があがる 直前の空のビジュアルと共に、新しいブランドカラーであるPanasonic ブルーが初めて登場しました。

また、Panasonic ブルーは、漆黒の夜空が希望に満ちあふれた朝の明るい空色へと変化してゆく、夜明けの短いひ と時に見られる独特な空の青さをモチーフにしています。洗練された知性と意欲を感じさせ、見る者の集中力を高 めて周囲に信頼感を与えるブルーと私たちは位置づけています。
価値創造プロセス
パナソニックグループが持続的に社会への貢献を果たし企業価値を高めていくために、どのような価値をどのようにして生んでいくのかを「価値創造プロセス」として表現しています。その概念図とエッセンスは以下のとおりです。

パナソニックグループは、使命である「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現に向けて、事業活動を通じて「地球環境問題の解決への貢献」と「社会とくらしのウェルビーイング」という価値を生み出し続けます(=事業マテリアリティ)。そのために、事業ポートフォリオの最適化や注力領域の強化を図る一方、グループ共通の競争力の源泉となる無形資産の継続的な強化に取り組み、その掛け合わせによって、価値創出の最大化をはかります。
一方で、そうした持続的な価値創出を可能にするための 経営基盤の構築・強化にも注力します(=基盤マテリアリティ)。「コーポレートガバナンス」「ビジネスインテグリティ」「人権の尊重」「多様な人材・組織のポテンシャルの最大発揮」といった取り組みに加え、「責任あるAIの最大活用」によって、商品・ソリューションの進化を通して事業を強化し、業務・プロセス革新を通して競争力の源泉を強化します。
こうした全ての取り組みのベースには、経営基本方針があります。また、「社会の公器」として、関係する全てのステークホルダーの皆様と対話・協力・共創し、共に「理想の社会」の実現を目指していきます。
マテリアリティの価値創造の繋がり
パナソニックグループでは、マテリアリティを「社会に対する価値創造のための重要課題」と位置付け、事業活動を通じた価値創出のための「事業マテリアリティ」と、それを支える経営基盤の構築・強化のための「基盤マテリアリティ」を選定しています。
それぞれのマテリアリティに関する活動が、どのように社会インパクトや企業価値の向上に繋がっているか、その関係性を整理しました。

| 1918 | 松下幸之助により大阪市福島区大開町に松下電気器具製作所を設立創業、配線器具の製造を開始 |
|---|---|
| 1922 | 第1次本店・工場を建設 |
| 1923 | 砲弾型電池式ランプを考案発売 |
| 1927 | 「ナショナル」の商標を制定 |
| 1929 | 綱領・信条を制定 |
| 1932 | 第1回創業記念式を挙行 |
| 1933 | 門真に本店を移転、事業部制を採用 |
| 1935 | 松下電器貿易(株)を設立 事業経営の基本原則と指導精神を定めた「松下電器基本内規」を制定 改組し、松下電器産業株式会社となる(1935年12月15日設立、資本金1,000万円) |
| 1949 | 東京証券取引所に株式を上場 |
| 1952 | 中川機械(株)(その後松下冷機(株)に社名変更)と資本提携 オランダのフィリップス社との技術提携により、松下電子工業(株)を設立し、管球製造所の4工場を分離 |
| 1953 | 中央研究所を設立 |
| 1954 | 日本ビクター(株)と資本提携 |
| 1955 | 九州松下電器(株)(その後パナソニック コミュニケーションズ(株)に社名変更)を設立 |
| 1956 | 経営方針発表会で「松下電器5ヵ年計画」を発表 大阪電気精器(株)(その後松下精工(株)に社名変更)を設立 |
| 1958 | 子会社松下通信工業(株)(その後パナソニック モバイルコミュニケーションズ(株)に社名変更)を設立し、通信機器製造部門を分離 |
| 1959 | アメリカ松下電器(株)(現在のパナソニック ノースアメリカ(株))を設立(以後海外各地に製造販売の拠点を設ける) |
| 1961 | 取締役社長に松下正治が就任 |
| 1962 | 東方電機(株)(その後松下電送システム(株)に社名変更)と資本提携 |
| 1964 | 「全国販売会社・代理店社長懇談会」(熱海会談)を開催 |
| 1965 | 他社に先駆けて完全週5日制を実施 |
| 1968 | 創業50周年 |
| 1969 | 松下寿電子工業(株)(その後パナソニック ヘルスケア(株)に社名変更)を設立 |
| 1970 | 日本万国博覧会に「松下館」を出展、「タイム・カプセルEXPO’70」を展示 |
| 1971 | ニューヨーク証券取引所に株式を上場 |
| 1973 | 松下幸之助会長が相談役に就任 |
| 1975 | 米貨建転換社債額面総額1億ドルを発行 |
| 1976 | 子会社松下電子部品(株)(その後パナソニック エレクトロニックデバイス(株)に社名変更)を設立し、電子部品製造部門を分離 |
| 1977 | 子会社松下住設機器(株)及び松下産業機器(株)を設立し、住宅設備機器製造部門及び産業機器製造部門を分離 取締役社長に山下俊彦が就任 |
| 1979 | 子会社松下電池工業(株)を設立し、電池製造部門を分離 |
| 1983 | 全社運動「ACTIONー61」を開始 |
| 1985 | 米国に金融子会社を設立(1986年5月には欧州にも2社設立) 半導体基礎研究所を設立 |
| 1986 | 取締役社長に谷井昭雄が就任 |
| 1987 | 決算期を11月20日から3月31日に変更 北京・松下彩色顕象管有限公司(BMCC)を設立 |
| 1988 | 松下電器貿易(株)を合併 |
| 1989 | 創業者 松下幸之助 逝去 |
| 1990 | 米国の大手エンターテインメント企業MCA社を買収 |
| 1991 | 業界で初めて独自の環境管理基本方針(松下環境憲章)を制定 |
| 1993 | 取締役社長に森下洋一が就任 オランダのフィリップス社と松下電子工業(株)に関する合弁契約を解消し、フィリップス社保有の松下電子工業(株)株式の全数を買取 |
| 1995 | 松下住設機器(株)を合併 米国子会社が保有するMCA社に対する持分の80%をカナダのシーグラム社へ譲渡 |
| 1997 | 新たな経営組織体制として、社内分社制を導入 |
| 1998 | 創業80周年 |
| 1999 | 第91回定時株主総会の決議に基づいて、50百万株(988億円)の利益による自己株式の消却を実施 |
| 2000 | 松下冷機(株)を株式交換により完全子会社化 取締役社長に中村邦夫が就任 |
| 2001 | 松下電子工業(株)を合併 国内家電営業・流通体制を改革 |
| 2002 | (株)東芝と液晶事業の合弁会社東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)を設立 松下通信工業(株)、九州松下電器(株)、松下精工(株)(現在のパナソニック エコシステムズ(株))、松下寿電子工業(株)及び松下電送システム(株)を、株式交換により完全子会社化 |
| 2003 | 事業再編により、事業ドメイン別経営管理に移行 九州松下電器(株)が松下電送システム(株)を合併 (株)東芝とブラウン管事業の合弁会社松下東芝映像ディスプレイ(株)(その後MT映像ディスプレイ(株)に社名変更、2019年5月に清算)を設立 松下電子部品(株)、松下電池工業(株)を、株式交換により完全子会社化 グローバルブランドを「Panasonic」に統一 |
| 2004 | 松下電工(株)(その後パナソニック電工(株)に社名変更)株式の追加取得により、同社、パナホーム(株)(その後2017年度の完全子会社化を経て、2018年4月にパナソニック ホームズ(株)に社名変更)及び傘下の子会社を連結子会社化 |
| 2005 | 松下産業情報機器(株)を合併 |
| 2006 | 米国子会社が保有するユニバーサルスタジオ関連会社(旧MCA社)株式の全てをビベンディーユニバーサル社に譲渡 取締役社長に大坪文雄が就任 |
| 2007 | 松下東芝映像ディスプレイ(株)を完全子会社化 日本ビクター(株)の第三者割当増資実施により、日本ビクター(株)及び傘下の子会社を連結子会社から持分法適用会社に変更(その後2011年1月に持分法適用会社から除外) 環境経営の加速を約束する「エコアイディア宣言」を発表 |
| 2008 | 松下冷機(株)を合併 会社名を松下電器産業株式会社からパナソニック株式会社に変更 松下電池工業(株)を合併 |
| 2009 | 保有する東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)株式の全てを(株)東芝に譲渡 三洋電機(株)の議決権の過半数を取得し、同社及び傘下の子会社を連結子会社化 |
| 2010 | 社内分社であるシステムソリューションズ社の事業をパナソニック コミュニケーションズ(株)に承継させる吸収分割を実施し、パナソニック コミュニケーションズ(株)はパナソニック システムネットワークス(株)に社名変更 |
| 2011 | パナソニック電工(株)及び三洋電機(株)を、株式交換により完全子会社化 |
| 2012 | パナソニック電工(株)を合併事業再編により、9ドメイン及び1マーケティング部門で構成される新事業体制へ移行 パナソニック エレクトロニックデバイス(株)他を合併 取締役社長に津賀一宏が就任 コーポレート戦略本社を設置 |
| 2013 | 「2013 International CES」で津賀社長がキーノートスピーチを実施 パナソニック システムソリューションズ ジャパン(株)がパナソニック システムネットワークス(株)他を合併し、パナソニック システムネットワークス(株)に社名変更(その後再編を経て2022年4月にパナソニック コネクト(株)に統合) ドメインを解消し、事業部制を軸とした新たなグループ基本構造に移行 パナソニック モバイルコミュニケーションズ(株)を、携帯電話端末事業を新設分割し、携帯電話基地局事業をパナソニック システムネットワークス(株)に分割承継したうえで、合併 ニューヨーク証券取引所の上場を廃止 |
| 2014 | パナソニック ヘルスケア(株)(その後PHC(株)に社名変更)の全株式と関連資産を譲渡(同時に譲渡先のパナソニック ヘルスケアホールディングス(株)(その後PHCホールディングス(株)に社名変更)株式の20%を取得、その後株式の一部を譲渡) 半導体事業を、パナソニック セミコンダクターソリューションズ(株)に承継させる吸収分割を実施(その後2020年9月に同社の全株式と半導体事業の関連資産を譲渡) |
| 2018 | 創業100周年 |
| 2020 | トヨタ自動車(株)と街づくり事業の合弁会社プライム ライフ テクノロジーズ(株)を設立し、共同株式移転の方法により、パナソニック ホームズ(株)他の全株式を移管 トヨタ自動車(株)と車載用角形電池事業の合弁会社プライム プラネット エナジー&ソリューションズ(株)を設立 |
| 2021 | 代表取締役 社長執行役員に楠見雄規が就任 Blue Yonder Holding, Inc.の株式(2020年7月に20%を取得済)を追加取得し、同社及び傘下の子会社を完全子会社化 2022年度からの事業会社制への移行に向けて新体制をスタート |
| 2022 | 新たな環境コンセプト「Panasonic GREEN IMPACT」を発表 各事業を、吸収分割により事業会社を含む9社に承継した結果、持株会社となり、会社名をパナソニック株式会社からパナソニック ホールディングス株式会社に変更 持株会社と事業会社からなる新しいグループ体制に移行 |
| 2024 | パナソニック オートモーティブシステムズ㈱の全株式を譲渡し、譲渡先の全株式を保有するStar Japan Holdings(株)の株式の20%を取得 |
| 2025 | CES 2025オープニングキーノートにグループCEOの楠見雄規が登壇 大阪・関西万博にパナソニックグループパビリオン「ノモの国」を出展 |
パナソニックの物語を読む
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